ConoHa AI Canvasの料金は「画像の枚数」ではなく「WebUIを起動していた時間」で決まる(2026年8月・公式で確認)

ブラウザだけでStable Diffusionを動かせるサービスとして、 GMOインターネットグループのConoHaがConoHa AI Canvasを提供しています。 ローカルにGPUを積まなくていい、というのが売りです。

料金を調べると「月1,100円から」という数字がよく出てきます。 これは間違いではないのですが、この数字だけを見て契約すると請求額が読めません。

先に結論を書きます。

  • 料金は**「基本料金(月額固定)+ WebUI利用料金(分単位)」の合算**です。
  • 課金されるのは画像の枚数ではなく、WebUIを起動していた時間です。
  • 各プランに付く無料時間(10時間 / 50時間 / 100時間)も、 生成した時間ではなく起動していた時間で減ります。
  • 超過分は6.6円/分。1時間あたり396円です。
  • **ブラウザやタブを閉じてもWebUIは止まりません。**止めるのは自動終了機能で、 デフォルトは60分です。

以下、すべて2026年8月29日時点でConoHa AI Canvasの公式ページと 公式サポートに書かれている内容です。第三者サイトの数字は使っていません。 **筆者はこのサービスを契約しておらず、未実機です。**仕様の読み取りだけを書いています。

プランと基本料金

エントリー スタンダード アドバンス
基本料金 1,100円/月 4,378円/月 9,878円/月
WebUI無料時間 10時間 50時間 100時間
ストレージ 30GB 100GB 500GB
Kohya SS(LoRA学習) × ○ ○
AUTOMATIC1111 / ComfyUI ○ ○ ○

料金ページの注釈に「※表示価格はすべて税込みです。消費税の端数処理により 表示価格と請求金額に誤差がでることがあります。」とあります。上の金額は税込です。

無料時間を超えた分は「WebUIの無料時間を超過した場合、6.6円/分を頂戴いたします。」 と書かれています。分単位なので、1時間で396円です。

LoRA学習用のKohya SSがエントリープランにはありません(サービス仕様ページの 比較表で×)。学習まで視野に入れているなら、この時点でエントリーは外れます。

課金されるのは「何の時間」なのか

ここがこのサービスの料金体系の中心です。公式の定義をそのまま引きます。

「WebUI利用料金」とは、ConoHa AI Canvasのコントロールパネルから「WebUI」を 起動している時間に対して発生する費用です。コントロールパネルを操作している間でも、 WebUIを起動していない限り、費用は発生いたしません。

サポートの契約・料金FAQでは、課金の開始と終了がもう少し具体的に書かれています。

  • 課金対象は「WebUIが起動してから終了するまで」の時間で、分単位。
  • 「起動待ち画面からWebUIの画面へ遷移したタイミングで課金がスタート」する。
  • 起動待ちの時間は課金対象外。

つまり、プロンプトを考えている時間も、生成結果を眺めている時間も、 席を外している時間も、WebUIが起動していれば同じように課金されます。 画像を1枚も作らなくても、起動していれば減ります。

「10時間の無料枠で何枚作れるか」という問いには、 **この料金表からは答えが出ません。**枚数と時間が結びついていないからです。

ブラウザを閉じても止まらない

これは請求額に直結するので、独立させて書きます。 WebUIのFAQに、そのままの質問と答えがあります。

Q. WebUIを起動したままブラウザやタブを閉じてしまったのですが、どうすればいいですか? A. 再度コントロールパネルへアクセスしていただくと、WebUIの起動ボタンが 「WebUIを開く」に切り替わっており、クリックいただくことでWebUIの利用を 再開することが出来ます

Q. WebUIを終了しなかった場合どうなりますか? A. WebUIを一定時間利用していない場合は、自動終了時間設定によりWebUIが 自動的に終了されます。なお、WebUIを起動していた時間分の料金は発生致します

タブを閉じるのは終了ではありません。止まるのは自動終了機能が働いたときで、 そこまでの時間は課金されます。

その自動終了について、公式サポートは 「WebUIは起動してから停止するまでの料金が時間単位で発生します」と書いたうえで、 デフォルトは60分、サービス仕様ページでは 「自動終了のタイマーは最短15分から最長180分まで、ご自身で設定変更が可能です」 としています。

初期設定のままだと、閉じ忘れ1回につき最大60分(=無料枠のうち60分、 超過していれば396円)が消えます。最短の15分に変えておくのが、 使い方に関係なく効く設定だと思います。ただし 「WebUI起動中に自動終了時間を変更することが出来ません」とあるので、 変更は起動前か、一度終了してからです。

どのプランが安いかは「月に何時間起動するか」だけで決まる

無料時間と超過単価が公式に出ているので、月額は計算できます。 以下は公式の数字(基本料金・無料時間・6.6円/分)からの単純計算で、 実際の請求額ではありません。端数処理などで差が出る可能性があります。

月の起動時間 エントリー スタンダード アドバンス
5時間 1,100円 4,378円 9,878円
10時間 1,100円 4,378円 9,878円
20時間 5,060円 4,378円 9,878円
40時間 12,980円 4,378円 9,878円
60時間 20,900円 8,338円 9,878円
100時間 36,740円 24,178円 9,878円

計算式はエントリーなら 1,100 + 396 ×(起動時間 − 10)、 スタンダードなら 4,378 + 396 ×(起動時間 − 50) です。

境目は次のようになります。

  • 月18時間17分あたりで、エントリーとスタンダードが並びます。 これより長く起動するならスタンダードのほうが安い。
  • 月63時間53分あたりで、スタンダードとアドバンスが並びます。

エントリーの無料10時間は、週に2時間半です。 自動終了が60分のままで数回閉じ忘れると、それだけで週の枠が消える量です。 「一番安いプランで始めて、足りなければ上げる」は、 このサービスでは上げるまでの超過分が高くつく構造になっています。

(プラン変更は即時ではありません。次章。)

契約まわりで、先に知っておくべきこと

サポートの契約・料金FAQから、料金以外で効く条件を拾います。

  • 月毎の自動更新。解約は予約制で、予約した当月末日での解約となり、 即時解約はできません。
  • プラン変更は即時反映されず、翌月から新プランが適用されます。 上で書いた「足りなければ上げる」が、その月のうちには効かないということです。
  • プランダウン時、新プランの容量を超えるデータがあると処理されません (料金ページにも「※ストレージ容量が超過している場合、プランダウンを 行うことはできませんのでご注意ください。」とあります)。
  • 1契約で起動できるのは1WebUIのみ。「並列での画像生成は出来ません」。
  • 支払い方法は「クレジットカード払い、ConoHaチャージとConoHaカードの3種類」。

支払いについては、料金ページ側の注釈に銀行振込・ペイジー・コンビニ支払い (150円の振込手数料)の記載もあります。ConoHaチャージへの入金手段のことだと 読めますが、公式にそう明記されているのを確認できなかったので、 断定はしません。

この記事で確認できなかったこと

正直に書きます。

  • GPUの機種もVRAMも公開されていません。 トップページに「NVIDIAの最新GPUがクラウド上で使えます」とある一方、 サービス仕様ページにも料金ページにも、GPU名・VRAM・vCPU・メモリの記載が ありません。プランによってGPUが違うのかも分かりません。 課金が時間制である以上、生成の速さはそのまま料金です。 1時間に何枚生成できるかが読めないので、 「無料10時間」の実質的な価値はこの記事では評価できません。
  • **未実機です。**契約していないので、起動から生成までの実時間、 実際の生成速度、コントロールパネルの使用時間表示の正確さは確認していません。 サポートには、コントロールパネルに出る利用時間は目安であり、 請求額は前日までのデータで確認する旨の記載があります。
  • **無料時間の扱いは「月ごとにリセットされます」という記載までしか 確認できませんでした。**繰り越しがない、と読むのが自然ですが、 未使用分についてそれ以上の説明は見当たりません。
  • 初期費用・最低利用期間・日割りの記載を見つけられませんでした。 「記載がない」だけで、「ない」と確認したわけではありません。
  • **無料お試し期間の記載も見当たりません。**一番安いエントリーが1,100円/月です。

まとめ

ConoHa AI Canvasの料金を読むときに見るべき数字は、月額ではなく **「自分が月に何時間WebUIを起動するか」**です。そこが決まらないと、 1,100円のプランが月2万円になることもあります。

そしてこの構造で最初にやるべき設定は、価格の比較ではなく 自動終了を60分から短くしておくことだと思います。

料金表を並べるときは、何の単位で課金されているかを先に揃える。 これはAI文字起こしツールの料金比較で 税込・税抜や年払いの単月換算を揃え直したときと、同じ話です。 単位が違う数字を並べた比較表は、比較になっていません。