AIツールの料金表は、何を1と数えているのか(6サービスの課金単位を公式ページで確認した)

AIツールの料金を調べると、たいていは「月額いくら」の表が出てきます。 当サイトはこの数か月、その表を各社の公式ページで読み直してきました。 そこで一番効いた発見は、金額の大小ではありません。

各社が「1」と数えているものが、そもそも揃っていないということです。

画像生成なら枚数、記事生成なら記事の本数、文字起こしなら分。 そう思って料金表を見ると、実際に減っていくのは別のものでした。

この記事は、当サイトが公式ページから確認した課金の単位を横に並べたものです。 新しい取材ではなく、既に公開した記事の数字を各公式ページで確認し直し、 日付を打ち直したものです。以下の数字はすべて2026年9月1日に、 各サービスの公式ページで再確認しています(Vrewの仕様の一部だけは 2026年8月31日に読んだもので、そう明記します)。 第三者サイトの数字は一切使っていません。 **いずれも未実機です。**契約しておらず、仕様の読み取りだけを書いています。

2026年9月8日の追記について。この記事の公開後に確認できたことが2つあります。 ひとつは「その金額に日本の消費税が乗るのかどうか」が各社で揃っていないこと、 もうひとつはVrewの金額が読み取れたことです。どちらも下に節を足す形で書き、 追記した数字にはそれぞれ確認した日付を打ってあります。 9月1日時点の記述は書き換えずにそのまま残しています。

一覧:何をすると「1」減るのか

サービス 料金表の見出し 実際に数えているもの 成果物が0でも減るか
ConoHa AI Canvas WebUI無料時間 10/50/100時間 WebUIを起動していた分数 減る
Value AI Writer 記事作成数 1〜400記事 タイトル・見出しの生成回数 減る
Notta 文字起こし 120分〜無制限 分(+1回あたりの上限、インポート個数、要約回数の4本立て) 減らない
Rimo Voice 文字起こし時間 月2100分/無制限 分 減らない
PLAUD 月間文字起こし時間 300/1,200分 分(繰り越し不可) 減らない(余ると消える)
Vrew クレジット クレジット(機能をまたいで消費) 未確認

以下、それぞれの根拠を公式の記述で示します。

ConoHa AI Canvas — 枚数ではなく「起動していた時間」

公式の料金ページ(2026年9月1日確認)の内容です。

エントリー スタンダード アドバンス
基本料金 1,100円/月 4,378円/月 9,878円/月
WebUI無料時間 10時間 50時間 100時間
ストレージ 30GB 100GB 500GB

「表示価格はすべて税込みです。」の注記があります。 そして課金の単位について、公式にこう書かれています。

AI画像生成を行う際に使用するWebUIは、分単位で課金されます。

WebUIの無料時間を超過した場合、6.6円/分を頂戴いたします。

数えているのは生成した画像の枚数ではなく、WebUIが起動していた分数です。 プロンプトを考えている時間も、結果を眺めている時間も、席を外している時間も、 同じように減ります。画像を1枚も作らなくても減ります。

だから「無料10時間で何枚作れるか」という問いには、 **この料金表からは答えが出せません。**枚数と時間が結びついていないからです。 ブラウザのタブを閉じても止まらない点と、プラン間の損益分岐点は ConoHa AI Canvasの料金の記事に書いています。

Value AI Writer — 完成した記事ではなく「見出しまでの生成」

製品ページ(2026年9月1日確認)に、 そのまま書かれています。

タイトル、見出しの生成までを1記事とみなします。つまり、本文生成をおこなわなくても タイトル、見出しの生成をした時点で1記事とカウントされます

サービスページ側にも 「「1記事」はタイトル・見出しの生成までのカウントです」とあります。

料金表の側の見出しは「記事作成数」です。フリー1記事から エキスパート400記事まで7プラン(840円/1,400円/2,800円/5,480円/ 10,780円/43,780円)。料金表には 「税込・2026年7月9日時点の掲載料金。最新の料金・プラン内容はお申込み画面で ご確認ください。」という注記が付いています。 公式ページ自身が2か月前を基準日として断っている、という点は変わっていません。

つまり「月10記事のプラン」は、10回タイトルと見出しを作れるという意味に近い。 出した構成が気に入らずやり直せば、公開できた記事は表の数字より少なくなります。 本文の側は「何度でも何文字でも生成ができます」と書かれているので、 絞られているのは本文ではなく、構成を作る回数のほうです。 契約・解約条件はValue AI Writerの記事にまとめています。

文字起こし系 — 同じ「分」でも、縛り方が違う

ここは一見いちばん揃って見える分野です。単位はどれも「分」。 しかし分の縛り方が三者三様でした。

Notta — 分に加えて、3つの別枠がある

公式の料金ページ(2026年9月1日確認)。 「表示価格は全て税込価格です」の明記があります。

フリー プレミアム ビジネス
料金 0円 1,185円/月(年14,220円) 2,508円/月(年30,096円)
月間の文字起こし 120分 1,800分 無制限
1回あたり 3分 5時間 5時間
ファイルインポート 50個/月 100個/月 200個/月
AI要約 10回/月 100回/月 200回/月

Nottaの枠は1本ではなく4本です。月間の分数、1回あたりの上限、 インポートできる個数、要約できる回数。 月120分が残っていても、フリーでは1回3分を超えた分は文字起こしされません。 「月120分の無料枠」という要約が実態と最も遠くなるのがこのプランで、 そのことはNottaの無料プランの記事に書きました。

なお表の1,185円・2,508円は年払いの月あたりです(公式で40% OFF表記)。 月払いはそれぞれ1,975円・4,180円です。

Rimo Voice — 分だけで縛る

公式のプランページ(2026年9月1日確認)。 「月払い(税込)」表記です。

プラン 料金 文字起こし時間
文字起こし 1,650円/月 月2100分
プロ 4,950円/月 無制限
チーム 6,600円/月 無制限
法人 お見積り (11アカウントより)

1回あたりの上限やインポート個数の縛りは、公式のプラン表には見当たりません。 「分」だけで区切られているという点で、Nottaより読みやすい料金表です。 無料で始める導線が実は1週間のトライアルだった件は Rimo Voiceの料金の記事に書いています。

PLAUD — 分だが、余っても消える

公式のプランページ(2026年9月1日確認)。

プラン 月間の文字起こし 月額請求 年額一括(月あたり)
Starter 300分/月 無料 —
Pro 1,200分/月 3,000円/月 1,400円/月
Unlimited 無制限(1日最大24時間) 5,000円/月 3,333.33円/月

繰り越しについては公式に明記があります。

文字起こし時間は各請求サイクルの更新日にリセットされ、 未使用分を翌月に繰り越すことはできません

「使うと減る」だけでなく「使わなくても消える」。 月300分は1日あたり10分で、貯めておいて長い会議に使う、という設計ではありません。 そしてPLAUDだけは本体(買い切りのハードウェア)の価格が別にかかります。 月額と本体をどう足すかはPLAUDの無料枠の記事に書きました。

なお「無制限」も**Nottaのビジネス(無制限)とPLAUDのUnlimited(1日最大24時間)**で 書き方が違います。同じ「無制限」の欄でも、上限の書かれ方まで揃えないと比較になりません。

3社の料金を税込・年払いの単月換算に揃え直した表は AI文字起こしツールの料金比較にあります。

Vrew — 「クレジット」という第4の単位

公式の料金ページ(2026年9月1日確認)には Free / Light / Standard / Business の4プランが並び、各プランの説明として “Use credits across all features or just one.”(クレジットは全機能にまたがって 使ってもよいし、ひとつの機能だけに使ってもよい)とあります。 クレジットが作業量に応じて減ることは、公式ヘルプのエージェント告知にも 「作業量に応じてクレジットが消費されることになります」と書かれていました (こちらは2026年8月31日に確認したものです)。

そして金額そのものは、当サイトの取得方法では今日も読めませんでした。 料金欄は日本語ページ・英語ページとも「US$—」のプレースホルダーのままです。 8月31日に続いて9月1日も同じでした。 これは「Vrewが価格を公開していない」という意味ではありません。 ページ内の金額がスクリプトで描画されており、当方の取得方法(ページを取得して テキスト化する)では取れない、というだけの可能性が高い。 第三者記事に出ている金額は採用しません。 NottaとVrewが比較の対象にならない理由は NottaとVrewの記事に書いています。

【2026年9月8日追記】金額は読めました。取得方法の問題でした

上に書いたとおり、9月1日の時点では金額欄が US$— のままでした。 その後**2026年9月4日に、当サイトがブラウザで同じページを開いたところ、 金額が表示されました。**ページ内の金額がスクリプトで描画されているという 上の推測どおりで、Vrewが価格を公開していなかったのではなく、 当方の取得方法が届いていなかったというだけのことです。

そのうえで出てきたのは、金額そのものより決済方式が3つあることでした。 以下は2026年9月4日に公式料金ページで確認した金額で、すべて税込です。

プラン 月額定期購読 年額定期購読 期間利用券
Free 0円 0円 0円
Light 1,590円/月 15,200円/年 19,080円/年
Standard 2,490円/月 23,900円/年 29,880円/年
Business 4,490円/月 43,000円/年 53,880円/年

同じ1年分を前払いしても、方式によって支払額が約20%違います。 Lightなら年額定期購読15,200円に対し、期間利用券は19,080円。 ただし期間利用券が割高なのは損な選択肢だからではなく、 自動更新がないことの対価だと公式Q&Aが説明しています。 この3方式の差だけを扱った記事を別に書きました (Vrewの料金は「どの払い方を選ぶか」で2割変わる)。

課金の単位であるクレジットについても、同じ日に付与数が確認できました。 月あたりFree 200 / Light 2,000 / Standard 10,000 / Business 12,000。 そして繰り越しについて、公式にこう書かれています。

年額購読や期間利用券のように料金を一括でお支払いいただく場合でも、 クレジットは一括支給されず、決済日を基準に毎月付与されます。また、当該期間内に 使用しなかったクレジットは、次の期間へ繰り越しされません。

年払いでまとめて払っても、枠が前倒しで手に入るわけではない。 この記事の「3. 無料枠は消える条件を読む」に、PLAUDと同じ型がもう1つ増えたことになります。

6サービスを並べて見えた3つのこと

1. 「時間」で数えるものは、成果物が0でも減る

ConoHa AI Canvasの起動時間と、Value AI Writerの見出し生成。 この2つはやり直しや中断が、そのまま費用になります。 一方、文字起こし系の「分」は録音・音源の長さに比例するので、 何も起こさなければ減りません。

料金表の単位が「自分が数えたいもの」と一致しているかは、 成果物を1つも作らなかった月に何が減るかを考えると判定できます。

2. 「月◯分」「月◯記事」の一行では足りない

Nottaの4本立ての枠が典型です。月間の総量だけを見ると、 1回3分の上限に気づけません。 枠が複数あるサービスでは、自分の使い方で先に当たる枠がどれかが 実質的な上限になります。

3. 無料枠は「増える条件」より「消える条件」を読む

PLAUDは繰り越し不可を公式に明記しています。ConoHa AI Canvasも 無料時間は月ごとにリセットと書かれています。 無料枠は貯金ではなく、月ごとに配られて月末に消えるものだと読むのが安全です。

【2026年9月8日追記】もう1つ揃っていないもの — その金額に消費税は乗るのか

ここまでは「何を1と数えるか」の話でした。 この記事の公開後に別のサービスの料金ページを読んでいて、 同じくらい揃っていない項目がもう1つあることに気づきました。 表示が税込なのか税抜なのか、そしてそもそも日本の消費税が乗るのかです。

当サイトが公式ページで確認できた範囲を、確認日ごとに並べます。

サービス 公式の表記 確認日
ConoHa AI Canvas 「表示価格はすべて税込みです。」 2026年9月1日
Value AI Writer 「税込・2026年7月9日時点の掲載料金。」 2026年9月1日
Notta 「表示価格は全て税込価格です」 2026年9月1日
Rimo Voice 「月払い(税込)」 2026年9月1日
Vrew 「すべての金額は消費税を含む最終支払額です」 2026年9月4日
イルシル 「利用代金は各サービスプランごとに、税抜きと税込み価格の両方をご案内させて頂きます。」(特定商取引法に基づく表記) 2026年9月4日
Languise 「表示金額は税抜きです。Languiseは日本国の消費税を徴収しておりません」 2026年9月3日

最後の1行だけ、前提が違います。

税抜表示を見たとき、多くの人は1.1倍すれば税込になると考えると思います。 **Languiseではその暗算が成立しません。**税抜表示であることに加えて、 日本の消費税を徴収しないと公式に明記されているからです。 運営がドイツ法人であることまでは公式のImprintで確認できました (Languiseの料金の記事に書いています)。 つまり税抜表示を見たときに確かめるべきなのは「1.1倍でいくらか」ではなく、 そもそも日本の消費税が乗る取引なのかのほうです。

イルシルの行も、比較表を作るときには効いてきます。 税抜と税込の両方を案内すると宣言している会社なので、 どちらの数字を引いたかで表の見え方が変わります。実際、年間プランは **20,160円(税抜)= 22,176円(税込)**で、差は2,016円です (イルシルの年間プランの記事、2026年9月4日確認)。 2つの表記が並んでいる会社から数字を引くときは、 自分がどちらを引いたのかを書き添えないと、後から検算できません。

この記事の主題である「何を1と数えるか」に、もう1問足すことになります。 その金額は、誰が誰に、どの税の前提で請求しているのか。 国内の会社どうしを比べているうちは表示が税込で揃いやすく、この問いは表に出ません。 海外の事業者が1社混じった瞬間に、揃っていたはずの前提が外れます。

料金表を読む順番

当サイトが公式ページを読むときに使っている順番です。金額は最後に見ます。

  1. 何をすると1減るのか(時間か、回数か、量か、クレジットか)
  2. 枠は何本あるのか(月間の総量のほかに、1回あたり・個数・回数の枠はないか)
  3. 余った枠はどうなるのか(繰り越しの可否)
  4. 「無制限」に但し書きはないか(1日あたりの上限など)
  5. 税込か税抜か、月払いか年払いか (2026年9月8日追記:そもそも日本の消費税が乗る取引なのかもここで見る)
  6. そのうえで金額

この順番でないと、単位の違う数字を並べた表ができあがります。 そういう表は、比較の形をしているだけで比較になっていません。

この記事で確認できなかったこと

正直に書きます。

  • **未実機です。**6サービスのいずれも契約しておらず、 カウントが実際にどの操作で減るのかは確認していません。 すべて公式の記述の読み取りです。
  • Vrewの各プランの金額と、月間クレジット数、機能ごとの消費量は不明です。 クレジットで課金することは公式に書かれていますが、数字は読めていません。
    • (2026年9月8日追記)このうち金額と月間クレジット数は、9月4日にブラウザで 公式ページを開いて確認できました(上のVrewの節)。 残っているのは「1クレジットが何分・何字に相当するのか」という換算式で、 これは公式に明示を見つけられていません。各プランの上限は分かっても、 単価は分からないままです。
    • 上の表の「成果物が0でも減るか」欄は、Vrewだけ未確認のままです。 クレジットが作業量に応じて減ることは公式に書かれていますが、 失敗した生成や途中で止めた処理が消費するのかは読み取れていません。
  • Value AI Writerの再生成が追加で消費するかは不明です。 「見出しの生成までで1記事」という記述はありますが、 作り直したときに再度カウントされるかは公式から読み取れませんでした。
  • Rimo Voice・Nottaの無料枠の繰り越しについては、公式に記載を見つけられませんでした。 「記載がない」だけで、「繰り越せる」とも「繰り越せない」とも確認していません。
  • Value AI Writerの公式料金の基準日は2026年7月9日のままです。 当サイトが9月1日に読んだ時点で変わっていない保証は、公式自身がしていません。
  • ここで扱ったのは当サイトが公式ページを読んだ6サービスだけです。 AIツール全体の傾向として一般化できるだけの数は読んでいません。
  • **(2026年9月8日追記)Languiseが日本の消費税を徴収しない仕組みの根拠までは 確認していません。**公式に「徴収しておりません」と書かれていること、 運営がドイツ法人であることまでが、当サイトが確認した範囲です。 税制上どう扱われるのかを判断する立場にはありません。
  • **(2026年9月8日追記)イルシルの料金ページで、税抜と税込のどちらが既定で 表示されるかは確認していません。**確認したのは特定商取引法に基づく表記の 「両方をご案内」という宣言と、年間プランの2つの金額だけです。 イルシルとLanguiseについては税の表示だけを見ており、 課金の単位は上の6サービスのようには調べていません。
  • (2026年9月8日追記)税表示の一覧は、当サイトが公式ページを読んだ7サービス分です。 国内ツールは税込表示が多い、という傾向をこの数から一般化はできません。 PLAUDについては、税の表記を引用できる形で確認していないため表に入れていません。

まとめ

料金表の「1」は、各社が自由に定義しています。 枚数のつもりが起動時間、記事のつもりが見出しの生成、分のつもりが 1回あたりの上限。同じ「分」でも繰り越せるかどうかで価値が変わります。

だから月額を比べる前に、何を1と数えているかを揃える。 揃わないなら、その2つは同じ表に載せられません。

2026年9月8日の追記で、揃えるものがもう1つ増えました。 何を1と数えるか、そしてどの税の前提で請求されるか。 この2つを揃えてから金額を見る、という順番でいいと思います。